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外反母趾を食い止める!正しい知識と運動方法はコレ!

外反母趾とは、親指の付け根が内側に『く』の字に曲がってしまう症状のことを指します。成人のおよそ30%に起こるとされるこの外反母趾、悪化すると痛くて歩くのも困難になることもあります。

外反母趾はどうやってチェックするの?外反母趾って治るの?外反母趾を悪化させないためには?そんなギモンに、今回は外反母趾の正しい知識と自宅で行えるエクササイズをご紹介します!

<外反母趾とは>

外反母趾とは、親指が外側に曲がり、付け根が逆に内側に『く』の字に曲がってしまう症状のことを指します。レントゲンなどで骨の配置を見てみると、親指が外側に曲がるだけでなく、親指の付け根で関節と作っている『中足骨』が開いていることがわかります。
外反母趾は、日本整形外科学会が発表している「外反母趾診療ガイドライン」にて、『く』の字に曲がってしまった親指の付け根の関節角度(外反母趾角)により、外反母趾の有無と重症度を定めています。
外反母趾角が20°以上ある場合を外反母趾と呼び、角度が10°増すごとに軽度〜重度と規定されています。



はじめは痛みなどの症状がないため、外反母趾の角度がかなり大きくなるまで病院を受診しない人が少なくありません。
外反母趾では、母趾が『く』の字に曲がるだけではなく、母趾が回転するように傾くなどのことが合わせて起こっています。そして、足の変形がある程度以上進むとどんどん変形しやすくなる悪循環に陥ってしまいます。
そのため、痛みがなくても気になる方は外反母趾角を測ってみることをお勧めします。そして外反母趾だと自分で気がついた際は、悪化しないように適切な靴に変更したり、足の筋肉を鍛えるトレーニングをしたりするなど日常生活に注意し、一度医療機関や専門施設で相談してみましょう。
当店でも外反母趾の重症度をチェックすることができます。ご希望の方は『足の健康診断』をご予約下さい。

<外反母趾の主な原因と伴いやすい症状>

一般的に、外反母趾になりやすい原因として、主に3つ挙げられます。

①ハイヒールやパンプスなど、靴の影響によるもの

ハイヒール
ハイヒールを履くと爪先が反る(足趾の伸展)状態が続き、歩く際に足指(特に付け根の関節)への負担が高くなることから外反母趾を助長してしまいます。パンプスなどの先が細い靴では、親指が外側に強制的に向いてしまい、その状態で歩くことで変形が起きてしまいます。

②足首や足指を動かす筋力の低下によるもの

足のアーチ構造
足に限らず、全身的な筋肉量や筋力は男性よりも女性の方が少ない(低い)ため、外反母趾は女性の方が多いと言われています。
足の裏には3つのアーチ機能(内側・外側縦アーチ、横アーチ)があり、これらは靭帯・筋肉の張力によって足の骨を正しい位置でキープすることで構成されています。足関節や足部の筋力が低下すると、アーチを正しい位置で保持できなくなり、靭帯や骨への負担が高まり、徐々にアーチが低くなってしまいます。
特に内側縦アーチが低くなると『扁平足』、横アーチが低くなると『開張足』と呼ばれる状態になり、外反母趾を惹き起こしやすい足となってしまいます。
この扁平足や開張足と、外反母趾は相互的に関連しており、どちらから発症してもなり得るため、注意が必要です。

③遺伝

遺伝
家族に外反母趾の人がいる場合、外反母趾になりやすいと言われています。
何らかの遺伝的要因があるのではないかと考えられていますが、具体的にどのような遺伝子が外反母趾を惹き起こすかなどについては、まだ細かくわかっていません。

<外反母趾になりやすい人ってどんな人?>

通常、外反母趾はどんな人でも起きる可能性があります。その中でも、これまで外反母趾の方をみてきた経験も踏まえると、
①男性よりも女性
②家族に外反母趾の人がいる
③自分の足に合わない靴を履いている
④普段あまり歩かない
⑤ふくらはぎや足の裏がつる
⑥足指でグーチョキパーが出来ない
などに当てはまる方が外反母趾になりやすいと感じます。
①や②は変えることの出来ない要因ですが、③以降は日頃から意識することで変えることの出来るものばかりです。
この後の『外反母趾の予防・改善に必要なエクササイズ』の項で詳しく説明したいと思います。

<外反母趾の治療法>

外反母趾の主な治療には、
・インソール療法 ・運動療法
・装具療法 ・薬物療法
・手術療法
などが挙げられます。
痛みのない軽度から中等度に差し掛かる段階では、靴の選定、インソールの作成や運動による足部筋力トレーニング、関節可動域の拡大がとても重要で、これらの治療を正しく行えるかどうかで外反母趾の改善や進行を食い止めることができます。
外反母趾が中等度以上で痛みや変形も強い方は手術療法が適応となります。ご自身が手術の適応なのかどうか不安な方は、一度病院で診察していただくと良いでしょう。
当店でも外反母趾の重症度チェックや関連病院の紹介をさせていただいております。お気軽にご相談ください。

<外反母趾の予防・改善に必要なエクササイズ>

前項でもお話ししたように、外反母趾が軽度から中等度に差し掛かる段階では、運動療法が外反母趾の予防や改善に効果があると言われています。
数ある外反母趾の予防や維持・改善に必要なエクササイズの中から、ご自宅でも簡単に行えるエクササイズをご紹介します。

①ホフマン体操

ホフマン体操
両母趾にセラバンド(ゴムバンド)を巻き、踵を地面に着けます。
踵を中心に動かさず、第1中足骨と親指が一直線になるように、外側へ足部を開いていきます。
親指は過剰に曲げ伸ばしせず、出来るだけ力を抜き、まっすぐのまま動かすようにしましょう。

②タオルギャザー

タオルギャザー
タオルを広げ、椅子に座って足で踏みます。
踵をつけ、やや足の前方に荷重を加えたまま、足の指でタオルを手前に手繰り寄せます。
足関節を使ってタオルを引き上げないように注意しましょう。
慣れてきたら立位で行いましょう。

③後脛骨筋エクササイズ

後脛骨筋エクササイズ
ゴムバンドを足部に掛け、足首を上・外側に向けスタートポジションを取ります。
次に足を下・内方に向けセラバンドを引きます。
内くるぶしの内側で後脛骨筋の腱を確認し、筋肉の収縮を意識しながら行いましょう。

④ショートフットエクササイズ

ショートフットエクササイズ
椅子などに腰掛け、片足(もしくは両足)を床に置きます。
親指〜小指にかけて指先を床に押しつけるようにし、付け根から曲げていきます。
指先が曲がらないようにし、甲を上方に吊り上げ、土踏まずを作るように動かしましょう。

<最後に>

インターネットやTVでも、外反母趾の運動は数多く紹介されています。紹介されている運動は正しいものばかりですが、運動の方法が正しく行われていないと効果は半減してしまいます。
例えば、外反母趾の運動療法として有名なのが、タオルを手繰り寄せる『タオルギャザー』ですが、このタオルギャザーも正しく行わなければ効果は得られません。特に中等度以上の方が行うと、かえって外反母趾の進行を早めてしまう原因にもなると言われています。
前項でもご説明してはいますが、見様見真似で運動することは思っているより難しいことが多く、専門家がチェックすると、思った運動姿勢や運動方法が取れていないことが多くあります。
このブログをお読みになられている方は、ご自身やご家族が外反母趾で困っているなど、少なからず『外反母趾』を身近に感じられている方だと思います。
今の外反母趾の状態がどのようなものか知りたい、今よりも少しでも外反母趾を治したいと考えている方などに、当店では理学療法士が親身になり、今の状態と維持・改善のための運動療法をわかりやすく・正しく指導しているので、少しでも不安がある方は一度ご来店ください。

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